コンテストの目的

多面的機能支払で取り組まれている活動には、環境保全や地域コミュニティの活性化などと深い関わりをもつものが含まれています。そうした活動を顕彰することを目的に、「とちぎの豊かな農業・農村づくりマップ及び写真コンテスト」を行っています。

 

今年度においては、2023年2月28日、栃木県総合文化センターにおいて、「とちぎの豊かな農業・農村づくりマップ及び写真コンテスト」の表彰式を執り行いました。

経過報告

受賞作品の特徴

生きものマップコンテストは14組織から15点、写真コンテストは生きもの調査の部が15組織から37点、わが郷を美しくの活動の部が43組織から105点の応募があり、審査を行いました。

審査にあたってのポイントについて、生きものマップでは「図柄の構成、取組内容、取組体制」、写真では「構図や活動の様子」などに注目しながら、審査委員の協議により受賞作品を決定いたしました。

 

【とちぎの豊かな農業・農村づくりマップ 田んぼまわりの生きものマップの部】

○最優秀賞

「小泉・本沼環境保全会」(益子町)

この作品は、子どもたちがホタルの個体数と気温や水温の関係などに注目し、夜間に調査を行っているという点、用紙をめいっぱいに使った斬新なタッチで、ひと際目を引く構成になっている点、などが高い評価を受けました。

「興野ほたるの里づくり環境保全会」(那須烏山市)

この作品は、自治会や育成会などの多様な人々が参画して地域全体で取り組んでいる点、調査で発見した色々な生き物がエリアごとに分けて整理されており、地域のみんなでマップ作りを楽しんでいる様子、などが高い評価を受けました

○優秀賞

「本郷・松本環境保全組合」(益子町)

この作品は、調査で見つけた生き物が分かりやすく整理されており、また絵や写真を上手く使い分けている点などの構成力などが評価されました。

「みたとうぶ保全会 黒本用水の郷」(小山市)

この作品は、たくさんの生き物が写真や絵で整理されており、子供たちのコメントが一つ一つに丁寧につけられている点などが評価されました。

○審査員特別賞

「大郷戸環境保全会」(益子町)

ここでは数人の初老の男性だけで生きもの調査を行うという、際立った特徴をもつ作品です。
子ども中心の生きもの調査という「常識」をくつがえした点、そこはかとないさびしさを醸し出しながらも、「ドッコイがんばっているぞ」という心意気を感じさせる写真構成であり、これからも生きもの調査とマップづくりを続けていただきたいというエールを込めて、審査員特別賞にさせて頂きました。

「小山用水保全協議会 南和泉環境保全会」(小山市)

カラフルで折り紙を上手く使った立体感のある作品。子どもたちがマップ作りを楽しんでいる様子が伝わってくる点などが評価されました。

「大谷東部環境保全会協議会 自然の郷武井」(小山市)

地区の自然や生き物に関心を持ってもらおうと、7月と10月の2回生き物調査を実施している点や全体的に優しい構成でまとめられている点などが評価されました。

【とちぎの豊かな農業・農村づくり写真】

(1) 田んぼまわりの生きもの調査の部

○最優秀賞

「しのはら玉藻の里」(大田原市)

この作品は、初めて生き物を捕まえて「やったー見て」という感情が素直に伝わってく作品で、男の子のやや誇らしげで、はにかんだほほ笑みが高く評価されました。

○優秀賞

「上横倉地区保全会」(宇都宮市)

この作品は、楽しく終えた生きもの調査の達成感がみごとに表現されており、夏休みの思い出を参加者全員で共有している様子、などが評価されました

「ふるた遊楽環境保全会」(宇都宮市)

この作品は、コロナ禍の中にあって、マスクをして生きもの調査に真剣に取り組んでいる子どもとアドバイザーの様子から、コロナ時代を切り取ったすぐれた描写が評価されました。

「夢・はにしの里協議会」(壬生町)

この作品は、女の子がゴム長で生きもの調査に取組んでいる動きのある作品で、後ろ姿の構図から「何が捕まったのかな」とみる人を自然に引き付ける点などが評価されました。

○審査員特別賞

「小泉・本沼環境保全会」(益子町)

この作品は、子どもたちが協力してマップづくりに取り組み、「新型コロナ、何するものぞ」という熱気を感じさせる様子などが評価されました。

(2)わが郷を美しくの部

○最優秀賞

「夢・はにしの里協議会」(壬生町)

この作品は、枯草焼きで真っ黒焦げに焼けている様子を遠くから心配そうに見ているという、「美しい光景」とは真逆の「こわい」作品です。しかし、この作品からは、地域のみんなで協力して定期的に野焼きをすることで農村の景観が維持されていることが読み取れる点などが高く評価されました。

○優秀賞

「水明会」(宇都宮市)

この作品は、ヒマワリと百日草のコントラストが鮮やかに表現されており、リズム感ある、また昭和感漂う少年の後ろ姿の構図の良い点などが評価されました。

「下大羽環境保全会」(益子町)

この作品は、花壇の手入れをして、「終わったねー」と一息つきながら昇っていく朝日を見ているという、何ともほのぼのする作品で、憩いや安らぎが感じられるとともに、人々のつながりで「農村の景観が維持されている」様子などが評価されました。

「上井口農村環境整備」(那須塩原市)

この作品は、スケール感豊かに咲くひまわりの景観は農村ならではのものであり、集落の気品を高めている点などが評価されました。

○審査員特別賞

「東田井環境保全会」(益子町)

この作品は、法面の草刈り作業をこなす3人衆の軽やかな様子が伝わってくる点、高低差を利用した構図の巧みさなどが評価されました。

「湯津上東部環境保全会」(大田原市)

この作品は、小学校と連携し、ハゼ掛けの作業に一生懸命取り組んでいる姿や世代間交流の様子などが評価されました。

「ミヤコタナゴの里環境保全会」(大田原市)

この作品は、農村の基盤づくりに女性も一緒に活動の様子が見て取れる点や動きのある構図などが評価されました。

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