目的
「わが郷に賑わいを」もたらす文化の伝承や地域づくり、更には交流活動を表彰し、幅広く紹介することで農村への理解醸成を図ることを目的としています。
世代を超え、地域を超えた関係性を構築する農村文化への積極的な参画を促進するため、活気ある取り組みを表彰します。
(1) 農に係わる伝統文化の伝承の部
下加園大地を守る会(鹿沼市)
五穀豊穣!!みんなの願い
五穀豊穣、地域活性化や世代間交流による農村コミュニティ強化を目的に開催されています。
後継者は40代が5名おり、地域の未就学児から高校生まで幅広い年代が祭りに参加していることから評価を受けました。

益子町環境保全広域協定運営委員会 本郷・松本環境保全組合(益子町)
天狗白狐の段
日本民族の生い立ちで、部族の物語や日本の国の成立を記した最古の史書の重要ないくつかの話を題材として芸能化し、明日への勇気を活気づけ、余韻を残すものです。
白狐が鍬で田を耕し、種をまき、豊かに実った稲を刈り取り、民に豊穣をおすそ分けする場面もあり、天狗白狐は俗に稲刈り様と言われています。
独特な文化の伝承として評価されました。

市貝町農村環境保全協議会 菅之谷ふるさと保全会(市貝町)
五穀豊穣(虫送り)~豊作を願って~
昔から、疫病、害虫を追放する為、地元の笹を使った笹船に乗せて川に流す習わしの五穀豊穣(虫送り)を行っています。
かつては全国各地で数多く見られましたが、農薬が普及するに連れて害虫の脅威が低減したことに加え、過疎化、少子高齢化、農業の衰退等による担い手不足も大きく影響し、次第に行わない地域が多くなりました。
そういう状況下でも継続して行っている地域であることから評価されました。

西山まちづくり推進委員会(塩谷町)
お不動尊祭礼
祭礼では不動明王の火を灯し、前夜から「お念仏」を唱え、厄除けや五穀豊穣を祈願します。
特徴的なのは「奉納相撲」で、地区代表や町内愛好者が対戦し、最後に行司が「行司預かり」として祭礼を締めくくります。
近年は、祭りの賑わいが減少し、伝統文化の継承が課題となっています。

まちづくり井戸神推進会(塩谷町)
寺小路関白流獅子舞
一人立3頭獅子舞で、起源は平安時代の藤原利仁公伝説にまつわる関白流獅子舞です。
文化7年に当時の関白村より伝授、昭和48年より町の無形文化財に指定されています。
鶏頂山円満寺祭礼で毎年8月に奉納舞を開催しており、200年以上もの間地域の人によって受け継がれている伝統芸能です。

(2)農に係わる地域づくりの部
荒川南部地域保全会(那須烏山市)
JR東日本との連携
JR烏山線沿いにヒマワリを植栽しており、宣伝ポスターを主要駅に掲示しています。
令和5年からはJR東日本との連携により、種まきから展望台の設置までを共同で行っており、組合員が意欲をもって取組んでいます。
企業との連携も確立されてきていることから評価されました。

三区町環境保全隊(那須塩原市)
芝桜ロードの除草(景観形成活動)
景観形成活動として取り組んだ芝桜ロードは四季を通じて花が咲き、地域住民や近隣住民から喜ばれています。
地域における最大の課題は、「地域の農業、農村環境を誰が担い、守っていくのか」「農業者と非農業者の“人と人とのつながり”をどう構築するか」であり、それらを念頭に置き地域づくりに取り組んでいます。

(3)農に係わる交流活動の部
湯場の里かりぬま(宇都宮市)
“かりぬま”を通じた都市と農村の交流
刈沼町の東に位置するゆいの杜地区は、新興住宅が急増し若い世代が多く流入する地域です。
地域の非農家の方へ、生き物調査やどんど焼きだけでなく、草刈など農地維持活動への参加を積極的に呼びかけたり、新しい連携団体を検討したりするなど、都市と農村の交流活動に意欲的に取り組んでいます。

四区町環境保全会(那須塩原市)
小学校と連携した農業体験(田植え)
農業体験を通じて米作りについて学び、先人の苦労と文化・水と土と太陽の光に触れ、自然環境を守ることを目的としています。
地区を超えて小学校を中心として、広く参加を呼びかけていくなど、交流活動に熱心に取り組んでいることから評価されました。
